六角大王Superで制作された3DデータをVR空間に取り込もうとする酔狂な人はさほど多くないような気もしますが、先日36個の六角大王データをバーチャルキャストに取り込む機会がありましたので、本稿で作業手順を記録しておきます。Unityを経由しているので、六角大王のデータをUnityに取り込みたい人の参考にもなるかもしれません。
まずは六角大王Superで取り込みたいデータを開きます。
六角大王で「メニュー」→「書き出し」→「VRML」→「2.0」を選択します。上記のスクリーンショットでは体験版のため選択不可ですが、有償版の六角大王Superがお手元にある場合は選択可能となります。書き出しを行うと「***.wrl」という拡張子のファイルが保存されます。
.wrl形式のファイルをUnityで開くにはPixyz Plugin for Unityを使用しました。以下で紹介するインポートや軽量化機能は、Pixyz Pluginの7日間の無料トライアルでも使用可能です。
https://www.pixyz-software.com/plugin/
Pixyz Pluginのインストールが終わると、Unityのメニューバーに「Pixyz」が追加されるので、そこから「Import Model」を選択します。
wrlファイルを指定するとインポート時の設定画面が表示されます。主に設定する項目は以下の3つです。
・Scale: 取り込みスケールです。六角大王で作成した際のスケールにも影響されますので、何回かUnityに取り込んでみて調整しましょう。Unity取り込み後でも調整可能です。
・Hierarchy: Fullを指定すると六角大王でのパーツごとにインポートされます。慣れてきたら最初からMerge Allでインポートしましょう。
・Override Shader: 今回はバーチャルキャストで使用する予定なので、カリングをオフにできるMToonを指定しています。
インポートされたらシーンに配置して、サイズ感、テクスチャ、角度などを確認しましょう。六角大王では裏表の両方からテクスチャが見えていたオブジェクトが、Unityにインポートした後は片面が透明になることがあります。その場合はシェーダーのCull Modeをオフにしましょう。
データが重いときはPixyzのDecimateやMergeなどの機能を使ってデータを軽量化しましょう。
後はバーチャルキャスト公式のVCI作成方法の解説を参考にしながら、VCI用の設定を追加し、SEED ONLINEにアップロードします。
https://virtualcast.jp/wiki/doku.php?id=vci:make
SEED ONLINE上で見た目を確認する場合、デフォルトのビューアーでは正しく表示されないので、「旧ビューアを使用する」を選択しましょう。
実際にバーチャルキャストの放送で使用した様子はこちら。7:44ごろからです。
以上になります。六角大王で作成された3DデータをVR空間で再利用しようとする方の参考になれば幸いです。